海岸で話した時の事を後悔していると、
難波さんのごつい手が頭にそっと乗った。

「1人で抱えるなよ?
青山がまだまだ犬っころなのは、俺は重々承知している。これから学校で捜査すれば、違う可能性も出てくるかもしれんしな!」

難波さんが、偉大に見えた。
そりゃ10も歳上だし、仕事にも真っ直ぐな人で尊敬してるけど、ここ最近で1番彼に感動した。

「はい…。ありがとうございます!」

気持ちを切り替えて、お茶を飲み干した。

「なんかあったらいつでも電話下さいよー!」

難波さんと事務所を出る時、矢崎さんは明るく見送ってくれた。