「貴女は最低だ。
もし、俺が俺ぢゃなかったら殺してたかもね。」

「青山くん、やめておけ。調子に乗るだけだ。」

難波さんが諭してくれて、俺は深呼吸をした。

「でもたった1人、
木村新太だけは扱いにくかったわ…。」

神田先生は冷たくそう、ぼやいた。

「絵梨奈ちゃんに鬱陶しい程くっついて回るから、ホントは1番に消したかったんだけど。
あの子には効かなかったのよ、何故かね。」

それを聞いて、ふと昔のある事件を思い出した。

「確かにいますね。効かない存在。
それが"魔性"の特性の謎の1つだと俺は思ってます」