ようやく落ち着けたのはあれから5分を費やしたから。
私は男の人の腕から降ろしてもらい、横の座席に座らせて貰っている。
「……失礼ですが、今までの経緯を教えて貰ってもよろしいでしょうか」
男の人の視線がこちらに向かう。
何故かその人が纏うオーラは特別で、ビクリと身体が固まってしまう。
…まるで狼の標的にされた、アヒルです。。
「道端で倒れてたから拾った。」
……助けた、じゃなくて拾った、なんだ…
じゃなくて…やっぱり私あそこで気を失ったのか。
助かったのは変わりない
「拾ってくれて助かりました。ありがとうございます。」
「……」
何も言わないけれど、聞こえてた筈だし良しとしよう。
あと残るのは、もう1つの疑問


