帰宅後...
私は、親友の光莉に恋愛映画のことを話した。
光莉は私がずっと恋愛映画に出たがっていたのを知っていた。だから、日向のファンだけれでど自分のことのように喜んでくれた。

不安を抱きながら恋愛映画の撮影日を迎えた。
今日は初めて杉本日向と会う。「奈子さん入りまーす。」私は元気に「おはようございます」と、挨拶をした。そうすると、立て続けに「日向くん入りまーす。」と監督が言った。後ろには、眩しくて見えないほどのオーラを放つ、美男子が立っていた。杉本日向だ!日向は、余裕ある表情でおどおどしている私を鼻で笑って行った。私は「ムカつく!」と思って小声で「性格悪い奴め!」と言ったはずなのに、日向には聞こえていて「なんか言ったか?チビ?」と叫ばれた。私たちの出会いは最悪だった。
そして、撮影が始まった。