僕たちは、いつからお互いを求め合っていたのだろう。



 高校2年生冬。君は白い雪と共に、僕の心に舞い降りた。

僕は君が天使のように見えた。

白い肌・・・黒い髪・・・・。

 君は僕の隣の席になった。

黒髪から漂う何とも言えない柔らかな香り。

それは今でも僕の脳裏に焼き付いて離れない。

 君は僕にそっと微笑みかけた。
   


 ゛よろしく〝



 歌声のように軽やかな声・・・。

何もかもが新鮮だった。

その日から、君は僕のとてつもなく詰まらない日々に楽しみをくれた。

僕は君に笑ってもらいたくて、何でもやった。

君は何でもないことでも、優しい笑顔を僕に向けてくれた。



僕はとても嬉しくて、その笑顔をいつまでも忘れなかった。