「はいっ!!一人風船十個は絶対に膨らませてくださーい!!!」

藤本達が前に出て、テンションを上げながら風船が入った大きな袋を出した。


もちろん、その中には嫌そうな顔をしながら、藤本に手を握られている坂田がいた。



「早く膨らませて帰ろうぜ〜?」


そんな声があちこちから聞こえてきた。



やっぱり、みんな考えている事は同じだな…


「じゃあ机とか邪魔なんで後ろに下げてくださーい」



藤本が言った途端に、みんなは一斉に机を下げ始めた。




なんて面倒なんだろうか…


机を下げながら俺はそう思った。