仕事で忙しいお母さんに、少しでも楽して貰いたい。


そんな気持ちで始めた家事は、今やすっかりお手の物になった。


特に料理はお母さんが“おいしい”と1番笑顔になってくれるから、洗濯や掃除よりも好き。


「ねぇ、摩友子」


「んっ?」


今晩はハンバーグでも作ろうかなと考えながら朝ご飯を食べ進めていると、お母さんが私の真向かいに座った。


「摩友子、アナタ6日後の日曜日ヒマ?」


「日曜日?1日中特に予定は無いけど」


今日は月曜日なので、確かに6日後は日曜日。


「良かった。あのね……会って貰いたい人がいるの」