しかし忙しい父親にワガママは言えず、ずっと蓋をしていた"孤独感"。


きっと芙美さんも今まで出張とかで家を空ける事があったハズ。24時間娘にベッタリなんて不可能だし。


溝渕も寂しい心を抱えていたのなら……オレが守ってやりたいと思ってしまった。


「ごめんね許斐君。私――…」


「あーー溝渕。分かった。ここで寝ても大丈夫だ」


「えっ!?で、でも……」


一度断ったオレが急に意思を変えたからか、溝渕が少し目を丸くして驚く。


「恐怖心抱いてる女の子を1人で寝かせるなんて、やっぱり出来ないと思ってさ。だけど…1つ約束」