ノンフィクションにご注意を

そう言って柔らかく笑う許斐君の姿に、私の心臓は少し鼓動を大きくする。


「じゃ少し待ってろ。準備してくるから」


ときめいた自分を悟られたくなくて目線を泳がしていると、許斐君は箱をもう一度持ってリビングへ。


すぐ戻って来たと思ったら、なぜかチーズケーキがのったお皿とモンブランがのったお皿を両手に持っていた。


「許斐君、なんでモンブランまで……あっ、許斐君はモンブラン選んだの?」


許斐君の部屋は私の隣なので、きっと私のを用意してくれるついでに自分の分も用意したんだろうなぁ。


そう思いながらチーズケーキを受け取る私。