頭の中でプツンと何かの糸が切れた。

床に座っていた体を起こして、ベットに転がっている携帯を開いた。


TRRRRR……。

TRRR……。


『もしもし?』


聞こえたのは、聞き慣れた声。

心配して何度も電話をくれたのに、一度も出れなかった。


「和志?」

『どうした? 大丈夫か?』


優しいその言葉に感謝を述べる。

何もかも知っている和志は、誰よりも俺達の事を心配してくれた。

だけど、もう少し甘えようと思う。


「和志。協力してほしい事がある」

『協力?』

「決めたんだ」


紗羅、言ったよな。

俺達は運命の相手だって。



「――紗羅を探す」