「――…そんな事って」
「悲劇だよな。両親も、俺達も」
信じられないと首を振る和志に、皮肉めいて笑って見せた。
それと同時に、静かに部屋の扉が開いた。
そちらに視線を向けると、可愛らしい淡いピンクの花柄のワンピースに身を包んだ紗羅が立っていた。
「和志くん、ありがとう。でも妹さんの服、勝手に借りてもいいの?」
「大丈夫。妹は今留学中だから、家にいない」
「そうなんだ」
納得した紗羅はトコトコと俺の隣まで来て、ストンと腰を下ろした。
ニッコリと微笑んで俺の方に視線を向けた紗羅の髪を優しく撫でる。
そんな俺達を見て、和志は神妙な顔つきで言葉を落とした。
「これから、どうするつもりだ」
その声で、再び夢から現実へと引き戻される。



