世界が止まった。

ストンと高い所から落ちたように、体から熱が引いていく。


聞きたくなかった。

そんな事実、聞きたくなかった。

だけど、望んだのは俺。

真実を知りたいと言ったのは、俺。

もう戻れないと気づきながら、その言葉の先を求めた。



幼い時からずっと隣にいた、泣き虫で、甘えん坊で、寂しがり屋で。

笑顔が可愛くて、負けず嫌いで、いつも明るくて――。


大好きで。

大好きで。

世界で一番愛したのは。

世界で一番愛しいと思った女性は。



俺の妹だった――…。