人魚姫の涙


真っ青な薔薇が縫い付けられたドレス。

髪にもパールと一緒に綺麗な薔薇の髪飾りをしている。

そして、その薔薇と同じ色の瞳。

薄く膜を張っている瞳はキラキラと輝いて、俺の理性を壊させる。


「青薔薇の姫」

「え?」

「そんな感じだな」


青い薔薇は奇跡の薔薇。

それに身を包んだ紗羅は、まさに奇跡の様に綺麗だった。

きっと、俺が見てきた中で一番綺麗だ。


「おじさんに写真送ってやらなきゃな」

「うん!  おばさんは見に来てくれてるの?」

「あぁ。そのうちあの人、俺を息子だって忘れるんじゃねーの」


もはや、紗羅の熱狂的ファンだ。

自分の娘のように可愛がっているから、きっとこんな紗羅の姿見たら、もしかしたら号泣するかもしれないな。

そんな姿が安易に想像できて、思わず苦笑いが零れた。