人魚姫の涙

魔法にかかったみたいに成也の瞳に釘付けになっていると、ふっと成也は息の下で笑った。

そして、まるでヒソヒソ話でもするように、私の耳元で囁いた。


「俺だけのものにしたい」


たまに男の人の声や顔つきになる成也。

そんな成也に、ドキドキしてしまう。


「綺麗だ、紗羅」


じっと私の目を見つめた成也が、ゆっくりと唇を重ねてきた。

ゆっくりと瞳を閉じると、感覚が全部唇に集中する。


私の腰に手を添えた成也がギュッと私を引き寄せた。

私の顎を掴んだまま、何度も角度を変えて舌を絡ませる。


「――…んっ」


声が漏れるたびに、微かに目を開けて微笑む成也。

どんどん体の力がに抜けていく。

そんな私の体を支えながら、成也の腕の中で、成也を感じた。