人魚姫の涙


「ありがとう、塩谷さん」

「え?」

「私、夢だったの。 成也のお嫁さんになる事」


ニッコリと笑ってそう言うと、うるっと瞳を潤ませた塩谷さんが私に抱きついてきた。

慌ててその体を抱き留めると、ギュッと強く抱きしめられた。


「どうしたの?」

「うぅ~紗羅ちゃん、可愛いすぎ!!」

「ふふ、塩谷さんも可愛いのに」

「――っ!! 紗羅ちゃん大好き!!」



そう。

ずっとずっと夢だった。

お姫様みたいなドレスを着て。

成也のお嫁さんになる事。


きっと。

神様から、最後のプレゼントーー。