人魚姫の涙

「だから、きっと今日のショーはスゴイ事になるよ!  絶世の美男美女カップル2人ってね」


そう言って、塩谷さんはニッコリと笑って立ち上がった。

夕日がさす教室がオレンジ色に染まりだしていた。


「そろそろかな? 紗羅ちゃん、段取りは大丈夫?」

「うん! 真っ直ぐ歩いて、成也と手を繋げばいいんでしょ?」

「あ~うん。まぁそんな感じかな」


私の返事を聞いて、少し不安そうな顔をした塩谷さん。

あれ?

間違ってたのかな?

でも、成也もいるし大丈夫だよね。


「まぁ、紗羅ちゃんは立ってるだけでも十分だわ」


不安そうだった塩谷さんも最後はそう言って笑った。