人魚姫の涙


「ううん。純粋な日本人だよ。この目は突然変異みたい。稀にこういう事があるんだって」

「へぇ、そんな事もあるんだ」


マジマジと私の目を見つめる塩谷さんにニッコリと頬む。

すると、うっとりとした様子で塩谷さんは目を細めた。


「本当に綺麗。なんだか宝石みたい」

「ふふっ、ありがとう」

「でも、聞いた事がある。先祖の誰かに、青い目の遺伝子を持っている人がいたら、突然その遺伝子が組み込まれた子供が産まれてくるって」

「そうなんだ?」

「そう。だから、紗羅ちゃんのご先祖様にもきっと外国の人がいたんだよ」


そう言ってから塩谷さんは、少し離れて私の全身を見た。

そして、夢でも見ているかのように顔を紅潮させた。


「完璧」


だから私も、応えるように微笑んだ。