人魚姫の涙

そんな俺達を微笑ましく見ていた母さんが、向かいに座ってご飯を頬張っている。


「紗羅ちゃん、モデルするんだって~? 私も見に行こうかしら」

「本当!? 見に来てよ!!」

「写真、お父さんに送ってあげなきゃね」

「うん!!」

「きっと喜ぶわよ~。見に来れたらいいんだけど、忙しいものね~」

「写真見せれば十分だよ、きっとパパ喜ぶと思う」

「きっと持ち歩くわよ、あの人」


キャッキャと楽しそうに、はしゃぐ2人。

なんだか、ポツンと1人取り残された気分だ。


おじさんも帰ってきてくれないかなぁ。

じゃないと、俺の居場所が狭い。


そんな事を考えながら、ムシャムシャと無言で朝ごはんを食べた。