二次元君の手のひらには一枚のキラキラ光るモノが乗っていた。

綺麗な半透明で、形は確かにウロコのような形をしている。


――あれ?

コレどっかで見たような……。


「すげーだろ!? 絶対これウロコだよ!」

「え~? ただの貝殻の破片じゃないの~?」

「ウロコだって!」

「も~雅樹君、それはメルヘンすぎ~!」


記憶を辿る俺の周りでは、ウロコかウロコじゃないかのデットヒートが始まった。

学力では結構頭のいい大学のはずなんだけど、みんな勉強のしすぎなのか?


討論の中から抜けて、じっと雅樹の手に乗るソレを見つめる。

だけど、周りが騒がしすぎて思い出そうにも思い出せない。


なんだったっけな 。

どっかで見た事あるんだよな、これ。


――だけど、いくら考えても思い出す事は出来なかった。