カーテンレールにロープを巻き付け準備を全て終えると、
不格好だなぁ、と思わず笑ってしまう。
陽の光に照らされた輪っかが妙に神秘的に見えて、
しばらく目を奪われていた。
「あ、そうだ。」
雪乃に手紙を書こう。そう思い立った私は、
机に置いてある白いメモ用紙を1枚ちぎり取った。
なんて書こうかなぁ、雪乃、喜ぶかなぁ。
そんな事を考えながら、筆立ての中から新品のカッターナイフを取り出す。
刃がキラキラと宝石の様に光を反射する。
それを見てまた私は目を奪われてしまっていた。