恋する耳たぶ


最後がダサいと、すぐに忘れられるからいいかな、とも思う。

一番キツイのは、フラれる時さえカッコいい人かな。

そんな風にされたら、忘れられないじゃない!
もうどうしてくれんのよー…………みたいな人。

いやまあ、幸い、まだ会ったことないんですけど。


おっと、思考がズレてしまった。

そんなこんなで、匡さんに会いたいんだってば!って話

次は、どこに行こうかって言ってくれた。
私と一緒に、いろんなとこに行きたいって言ってくれた。

だけど、その直後に私が抱きついちゃって……ちょっと気まずい空気で別れた。

私がやらかさなきゃ、いい感じだったのに。
落ち込んでる私を慰めようとして、匡さんは優しくしてくれたのに。

完全に、私の落ち度。

「はぁ……」

私は胸の中のいろんなものを吐き出すように、大きなため息をついて、ぼすん、とベッドに転がる。