…待って。 今の、聞かれた? どうしよう…この家のみんなにバレたらまずいことを呟いてしまった。 顔から血の気が引いていく。 「菜穂、入ってもいい?」 ドアの向こうから聞こえてきた声は、 お母さんの声だった。