俺が魔法をかけ、魔法薬の効果を調べてそう言うと、琥白くんは明るい笑顔を見せた。

……その笑顔、望に似てるなぁ。やっぱ、兄弟って似るものなのかな?

俺はそんなことを思いながら、琥白くんに微笑んだ。

「……先生」

近くにいた氷翠が俺を呼んだ。俺は「はい」と言いながら氷翠に近寄る。

「私も……出来ました」

氷翠の慣れない敬語に違和感を覚えつつ、氷翠が作った魔法薬を見た。

「すごい…これも完璧だ」

「琥白、氷翠…2人とも調合師になれるんじゃない?」

2人に向かって深冬が微笑みながら言った。調合師とは、魔法薬を調合する職業のことだ。

「いや、私は魔導師になりたいんだ」

「…俺、調合師になろうかな……」

「確かに、琥白くんの魔法薬は完成度が高い。プロ並みだ」

俺がそう言うと、琥白くんはニカッと笑った。