星と太陽に魔法の歌を

「なるほどな…」

「お兄ちゃん…」

次郎くんが太郎くんに話しかけた。太郎くんは「何だ？」と次郎くんに問いかける。

「今日と明日、本当にお母さんは帰って来ないんだよね？」

次郎くんは、何かに怯えるような表情で太郎くんを見つめた。

「あぁ。母さんは、こんな環境でもあまり嘘をつかないからな…信じて良いのかは分からないが…」

「もしかして…君たち、両親から何かされているの？昨日の太郎くんの様子といい、次郎くんと三郎くんの怯え方といい……変だよ？俺、会った時からずっと太郎くんの様子見てたけど」

「……隠していたつもりなんだが。昨日、母に『あの子に思い切りぶつかって、何かを欲求してきなさい』言われて…母が影で見てるものだから、仕方なく従っただけだ。…俺らは、ずっと母親の言うことに従わなければならなかった。逆らったら、母親に暴力をされるんだ…俺らを助けてくれ…！頼む」

「…助けるに決まってんじゃん…とは言うもののどうやって助けようか…あ、そうだ。昨日、太郎くんがぶつかって来た場所あるでしょ？あれ、俺の通学路で平日の5時頃になったら、あの辺り歩いているから…今から俺が指定する場所で昨日と同じようにしてくれない？」

俺は、太郎くんに日付けとその場所と俺がそこにいる大体の時間や俺が思いついた案を教えた。