「……すみません。良く考えてみれば、俺が悪かったです」
「…それで良い。で、何か渡すものは?」
俺は、素直にカバンの中を漁った。たまたま友達にもらったキーホルダーを取り出し、2人に見せる。
このキーホルダーは、小さな紙を入れることが出来るようになっている。俺は、その中に友達からの手紙が入っていること、その手紙の内容を知りながらもわざとその紙を抜かずに少年に渡した。
2人は、それ以上何も言わずに去って行った。
…あの子、あの紙に気づくかな?
俺はその場を後にして家に帰った。
少年に出会った日の次の日の朝。いつものように道を歩いていると、昨日の少年に出会った。少年は、昨日と全く雰囲気が違う。
「あ、あの…き、昨日はわざとぶつかって悪かった。今日と明日は、母さんも父さんも居ないからゆっくり話をしたいのだが…俺の家に来てくれないか?」
少年に言われ、俺は「良いよ」とうなずき彼の家に向かった。
「俺、太郎(たろう)。お前は?」
「千晴だよ」
下の名前を教えると、太郎くんは前を向いたまま「そっか」と返した。とある家で立ち止まり、太郎くんは「入って来い」と言い、俺の手を引いて家に入って行った。俺は、抵抗することなく太郎くんに腕を引かれた。
「…それで良い。で、何か渡すものは?」
俺は、素直にカバンの中を漁った。たまたま友達にもらったキーホルダーを取り出し、2人に見せる。
このキーホルダーは、小さな紙を入れることが出来るようになっている。俺は、その中に友達からの手紙が入っていること、その手紙の内容を知りながらもわざとその紙を抜かずに少年に渡した。
2人は、それ以上何も言わずに去って行った。
…あの子、あの紙に気づくかな?
俺はその場を後にして家に帰った。
少年に出会った日の次の日の朝。いつものように道を歩いていると、昨日の少年に出会った。少年は、昨日と全く雰囲気が違う。
「あ、あの…き、昨日はわざとぶつかって悪かった。今日と明日は、母さんも父さんも居ないからゆっくり話をしたいのだが…俺の家に来てくれないか?」
少年に言われ、俺は「良いよ」とうなずき彼の家に向かった。
「俺、太郎(たろう)。お前は?」
「千晴だよ」
下の名前を教えると、太郎くんは前を向いたまま「そっか」と返した。とある家で立ち止まり、太郎くんは「入って来い」と言い、俺の手を引いて家に入って行った。俺は、抵抗することなく太郎くんに腕を引かれた。



