その日の週の土曜日の朝。僕と美影と琥白は、この町にある、とある建物に来ていた。

「こんにちは!今日はよろしくお願いします」

この『魔法交流会』のリーダーが頭を下げた。

「よろしくお願いします」

「……お、お前…深冬…か…?」

不意に僕の名前が呼ばれ、僕は後ろを振り向いた。そこに居たのは、僕が転生する前の高校に居た時にたまに話をする関係の友達。

「久しぶり」

僕が微笑むと、彼も「久しぶり」と微笑み返してくれた。軽くあいさつをすると、僕は美影と琥白の元に近寄る。

「深冬、知り合い?」

「うん。前の高校の時の友達だよ」

僕は美影と琥白に向かって微笑む。

「皆さん、今日は魔法学校の生徒さんに来ていただいています」

魔法交流会に参加している人たちに、リーダーが言った。少し周りが騒がしくなる。騒がしくしているのは、僕が小学校の頃から一緒の彼ら。彼らは、僕を見て騒いでいるのだろう。彼らは、僕のことをバカにして来た人たちなのだから。僕は、彼らが嫌いだった。

……あいつら、少しは静かにしろよな。てか、他にも同じクラスだった子たちや僕の友達もいるし……。

僕が彼らを嫌っている理由は、主に2つ。1つ目は、あずさに混じって僕をバカにして来たから。もう1つは――高校で、表で良い子を演じているから。僕は、中学校も高校も彼らと同じだったからこそ分かる(僕と彼ら以外は、別の小学校、別の中学校だった)。彼らは、同じクラスだった子たちや僕の友達が思っているような良い子では無い。

僕はそれを見ていると、良い子な振りをしてるなよ、と思ってしまう。他の人には、そんなことは思わないんだけど。