2人が転生をして17年近くが経ったある日。2人は、双子として生まれていた。
「結奈(ゆいな)!早くしてよ~」
「玲奈…先に行ってても良いよ?」
玲奈は、深いため息をつくと「待ってるから急いで」と言った。玲奈と結奈は、2人で出かける約束をしていたのだ。
「お待たせ~」
結奈が玲奈の隣に来た時、結奈の体が崩れ落ちる。玲奈は、それに驚いて台所に立つ母に向かって「結奈が倒れた…!!」と叫んだ。結奈は生まれつき体が弱く、重い病気を持っていたために余り動けなかった。
しかし、最近調子が良いからと結奈と玲奈は遊びに行っていたのだ。
母は結奈を背負い、近くにある診療所まで歩いていく。玲奈は着物の上からカバンを引っ掛け、母の後を追って診療所に向かって歩いていた。
「……あれ?ここどこ?」
玲奈は結奈のことが心配のあまり、ぼんやりと歩いていたためか迷子になってしまった。
「どうしたの?」
玲奈は誰かに声をかけられ、後ろを振り向いた。そこにいたのは深い青色の目をした少年。玲奈は、少年を見て驚いていた。
「あ、えっと…迷子になってしまったらしくて…」
「そうだったんだ…どこに行きたいの?良かったら、僕が案内するよ?」
「診療所…実は私の双子の姉が…病気で倒れて、お母さんが連れて行ったんだけど…私も行こうとしたら…」
「…その姉のことが心配すぎて迷子になっちゃったの?」



