星と太陽に魔法の歌を

「神の使いの役目の1つは、転生された神様を最期まで見守ること。そのためなのかは、知らないけど神の使いは前世の記憶は失わないらしい。現に私に前世の記憶があるからね」

美影の祖母の顔はいつにも増して真剣だ。美影は、そんな祖母の話を半信半疑で聞いていた。

「まぁ、信じられないのも分かる…じゃあ、みーくん。私に『真実魔法』をかけてみて」

美影の祖母が美影を見つめて言った。美影は、こくりとうなずくといつの間にか手に持っていたローブを私服の上から羽織り、指先で祖母を中心に魔法円を描き始めた。

魔法の中には、魔法円を描かないと使えないものや詠唱が必要なもの、魔法円と詠唱がいるものもある。

美影の祖母が言った『真実魔法』は、真実だけを映し出す魔法で魔法円と詠唱がいるのだ。

「……我らに真実を見せよ!」

美影が唱えた瞬間、僕らの目の前が真っ暗になった。