交流祭が終わった次の日、僕は千晴と2人で町を歩いていた。その時、僕の体が重くなり、地面に膝を着いた。呼吸が苦しくなってくる。

「深冬…!?」

…僕、霊に取り憑かれているんだ。僕はゆっくりと目を閉じ、言霊を唱えようと口を開くが、息苦しさが増し、僕の体が崩れ落ちた。

千晴が僕に寄りかかり、声をかけてくる。しかし、僕は返事をせずに地面に伏しているだけしか出来なかった。

「あ、もしかして…天地を縛り付ける者よ。今、我の前に姿を現せ!」

千晴が言霊を唱えると、僕の体が軽くなるのを感じる。僕は、そのまま意識を失った。



俺が言霊を唱えると、深冬の中から悪霊が現れた。深冬に霊が憑いている…?霊能力者なのに何で?

俺はそんな疑問を持ちながら、悪霊に御札を貼り付けて倒し、倒れている深冬を抱えあげた。

「…千晴?」

深冬が目を覚ましたらしく、俺の名前を呼んだ。