星と太陽に魔法の歌を




深冬の誕生日が終わってから数日後。今日は、大晦日。

俺は、家族で故郷に帰って来ていた。美影も一緒に着いて来ている。空では、驚く程きれいな星空が広がっていた。

「久しぶりの故郷だ」

澄んだ空気を吸いながら伸びをした俺は、草原に寝転がった。美影も俺の近くに寝転がる。冷たい風が、俺の頬を撫でていった。

「…出来れば深冬と一緒に冬休みを過ごしたかったな」

俺が呟くと、隣で寝転がっていた美影は「そうだね」と返した。俺は美影の方に体を横に向けると、とあることに気づき、美影にとある質問を投げかけた。

「美影…そう言えば、霊石の首飾りは?」

「あの首飾り、必要ないから外したんだ…無くしたり、壊すのがいやだったから」

美影は、そう言ってどこまでも続く星空を見続けていた。俺も美影と同じように星空を見続けた。