深冬が命を落としてから一週間が経っていた。あれから俺は、学校に行かずにずっと部屋でうずくまっていた。今日は、何となく学校に行きたくなり俺は重い足取りで廊下を歩いていた。

その時、美影とすれ違い、美影は俺の腕を引いて屋上に連れてきた。屋上には、俺と由美、美依を含めた7人。

「……こんな心境の時にごめんね?私たち、もう天界に帰らなくちゃいけなくて…最後に説明だけしておきたいことだけあって」

俺は、沈んだ気分のまま「…説明したいこと?」と首を傾げた。

「まず、美影くん。美影くんが霊感が強かった理由は、深冬くんの影響を強く受けていたから。だから、徐々に霊感は消えていくんだ。次に、氷翠ちゃん。氷翠ちゃんも美影と同じで深冬くんの影響を受けていたから霊感が強くなった。だから、美影くんみたいに徐々に霊感は消えていく」

そう言って、美依は辛そうに皆を見つめた。俺は、辺りを見渡す。皆、とても辛そうな顔をしている。そして、美依は俺を見た。

「最後に千晴くん。千晴くんは、1人の人間に戻った。それに、晴之の力も完全に消えたんだ。だから、霊能力も使えなくなる。千晴くんの霊能力は、母から受け継いだものではなく、晴之の力だから。千晴くんも霊感が無くなるはずだよ……じゃあね」

そう言って由美と美依は、その場から姿を消した。