「ふぅん……彼、私の力使いこなせてるじゃん」

金髪の少女が魔法学校の保健室を覗きながら呟いた。

「ねぇ、そろそろ……彼らと会っても良いよね?美依(みい)?」

隣にいた黒髪の少女が金髪の少女、美依に向かって微笑む。美依は、力強くうなずく。しかし、2人にはとある問題があった。

それは――2人の姿が見えないことだ。

悪霊が見える彼らでさえも彼女らの姿を見ることが出来ないのだ。なので、2人は話したくても話せない状態にいる。

「…とりあえず、彼らが本当に私たちの姿を見ることが出来ないのか、それとも見えるようになったのか試してみようか」

黒髪の少女がそう言うと、美依はもう一度力強くうなずいた。