いつもの朝、わたしはいつもより遅く起きてしまい、 バス停まで走っていた。 そして一目惚れをしてしまう、そんな記念すべき日にも なるとき。 だれかにぶつかった。 『 ごめんなさい、急いでて。 』 『 大丈夫ですか?怪我はないですか? 』 差し出されたスラッと長い指、 スーツ姿がとても似合う、歳は同い年くらいの身長の 高い男の人、 『 あ、ありがとうございます。 』 わたしは彼の顔を見ることができなかった。