あれから私と高坂くんはよく話すようになって


席替えでも隣同士になり、ますます会話が弾んだ。


彼に対して気がついたことがある。


それはとんでもなく天才肌なこと。


家、学校でも勉強なんてしていないわりに


いつも90点以上は当たり前。


スポーツも万能、美術の成績も優秀。


だけど体が弱くてクラスの中で一番休んでる日数が多い。


でもそれ以外はずっと元気で活発で面白くて、、、


気がついたら高坂くんのことしか考えてなくて


アニメ以外にこんなに夢中になれるものがあるんだって


気づかされた。


この感情アニメでみたことある。




『恋』




自覚すると顔が一気に熱くなって胸が苦しくなった。


でも、気づかれるなんて絶対に嫌だったから


いつも通り明るくなるべく怪しい動きをしないように


接した。


ただ周りからみたらただの友達にしては仲が良すぎると


からかわれたりした。


高坂くんも否定してたし私も勿論否定した。


ただ、好きな人に否定されるのは思ったよりも辛くて、


私はある方法を思いついた。


あ、そうだ。別に好きって美優にいえたじゃない。


なら好きを閉じ込めなくてもいいんだ。


だったら、、、


「ねぇねぇ高坂くん。ここ教えて?」


「どこ?あー、ここはーー」


「あ、拓斗いつも誰にも教えないのに結花にたいしては


優しい〜、やっぱり好きなんでしょ?w」


キタ!


「高坂くんが?ないない!友達としての好きでしょ?」


「そーそー、そうだよ」


「私も好きだよ」


言えた!顔から火が出そうだけど平然を装う。


本当の好きは伝えられないけど、今はこれで十分。


「っ、、、水無月やるぞ!」


「うんっ!!」


あざといな、自分でもそう思ったけど


気持ちを押さえる方法はこれしかなかった。