こうして眠っているのを見ると、普通の人間だが……

今日一日だけで、多くの観客が麗に魅せられた。

こいつは更に多くのファンをつかんでいくだろう。



俺は、誰よりも先に麗の魅力に気づいてしまった。

アーティストとしての麗と…

一人の女性としての麗の魅力に……



とんでもない()ねっ返りだが、壊れてしまいそうなほどの弱さを合わせ持つ。



俺は危なっかしい麗をほうっておくこともできず、振り回される運命なんだろうか。



女らしいものとは無縁の麗……

なのに、何故だろう。



こいつを守ってやりたい

この時、俺はそう思った。