「昨日はごめんな。まだ怒ってるか……?」

麗は顔を上げ、鏡ごしに俺の姿を確認した。



「……何のことだよ」

そう答えて、またストレッチに専念する麗。



本人が触れてほしくないなら、もうこの話題には触れない。

全く気にしてないこともなさそうだが……



「お前のサングラス姿、珍しいな」

なるべく明るい口調を心がけた。



「お前に言われたくねぇよ。遼だって、いつもサングラスかけてるくせに……」

ストレッチを続けたまま、言い返されてしまった。