俺達は、桜井社長のもとへ向かう。

この事務所を一代で築き上げた女社長。

経営者として、優秀なのは間違いない。

しかし、人として大切なものがどこか欠けている。



俺達は金もうけの道具でもなければ、あの女の操り人形でもない。

自分の意思を持った人間だ。

これ以上、あの女の思い通りにはさせない。



まだ不安そうな麗の肩を抱いて、部屋を後にした。