「大丈夫だから……」

小さくつぶやき、背を向ける麗。



「その様子じゃ何もないわけないだろ」

俺がのぞきこもうとすると、麗は顔を上げた。



「何でもないって言ってるだろ……!」

麗の目からは、涙が溢れ出していた。