Reality~偽りの歌姫~《完》

「あんた馬鹿じゃないの……」

涙をぬぐって、ようやく口を開くジュリア。

「私なんかと付き合っても苦労するだけだよ……」



「俺は……ずっと前からジュリのことが好きだった。この気持ちは絶対に変わらないから」

和樹の目に迷いはなかった。

その視線を、ジュリアもまっすぐ受けとめている。



「やっぱり……和樹は馬鹿だよ」

小さくつぶやくジュリアの声は、微かに震えている。



「あんたって……本当に馬鹿なんだから」

そう言って、ジュリアは両手で顔を(おお)った。