出会い

「あ、いたいたー」

「ーー…っ!」

逃げようとする腕を掴み、私はしゃがんだ。

「大丈夫だよ、たっくん。誰もたっくんを傷つけない。私も、たっくんを傷つけたりしない」

「う、嘘だ!」

「嘘じゃない!みんなは、たっくんのこと、心配してるんだよ?たっくんが好きだから、大好きだから心配するんだよ」

「そうだよ…拓…」

「深月くん…!」

「拓のこと好きだから…みんなはいじめないんだよ…?」

「嘘だ!嘘だ嘘だ嘘だ!!!僕は信じない!」

そう言うと、たっくんは走っていった。

「たっくん!!!」

「拓…」