出会い

「まだ、外に出てないんじゃ…」

「え…?」

「拓也くんの心は…まだ鍵のかかった部屋にいるんじゃ…」

「鍵のかかった…部屋…?」

私は頷いた。

それしか、考えられない。

子供なのに、笑顔なんて全くない。

だから…

「深月くん、拓也くんのこと、任せてくれないかな?絶対、助け出す」

「……うん…お願い…」

私が、子供の気持ちを取り戻してみせるーー