出会い

「深月くん、忘れ物ない?」

「うん、大丈夫。ありがとう、優菜」

「え?」

「ずっと、僕のそばにいてくれて」

「……ううん!」

今日は、退院する日。

深月くん、今まではゆっくり喋ってたけど……

今は全然だ。

「じゃあ、行こうか!」

「うん!」

深月くんにとっては、久しぶりの外だろう。

今まで、1度も外に出てないから。