出会い

「お兄ちゃっ……」

「ごめんっ……おっきい声出しちゃってっ……」

「僕も勝手にいなくなってごめんなさいっ……」

「いいんだよっ……謝らなくてっ……」

たっくん、心開いてくれてよかった。

「深月お兄ちゃんっ…優菜お姉ちゃんっ…ごめんなさいっ…」

「たっくん……謝らないで。もう大丈夫だから」

「うん…そうだよ、拓…」

「うんっ……」

「ーー……っ!!!」

深月くんの顔が強ばった。

目線を追うと、爽羽さんと女の人が。

この人が、深月くんのお母さんだったーー