「おはよう。」

「お、おはよう。」

「ほら、話しかけてみなよ！じゃ、頑張って！」

「菜々ー、おはよー」

菜々は小声で言ったあと、陸くんの所へ言ってしまった。
なんでこういう時に限って1人にするかな！
そもそも男子となんて何を話せばいいわけ！

「森崎さんって陸上部だよね？」

頭の中で、一生懸命考えていると、明くんが話しかけてきた。

「そうだけど…。」

「なんの種目やってるの？」

「長距離だよ。」

「じゃあ、持久走とか結構速いの？」

「ま、まあそれなりに。」

なんか馴れ馴れしいっていうか、女子と話慣れてるって感じするなー。

「森崎さんってさ、好きな人とかいたりするの？」

いきなり何!?菜々ー！助けてよー！どうしたらいいの!?

「い、いや居ないけど、どうかした？」

「ううん。なんでもない。」

そこで会話は終わったけど、なんでいきなりそんなこと聞いてきたんだろう。

席替えをしてしばらくたった。明くんとも明、美咲と呼び合う仲になり会話の数も増えた。