「奏の家からラジオを盗んだのは
私の格好をした璃依なのよ。
私がやったわけじゃない。結乃を
屋上に呼び出したのも自殺未遂に
追い込んだのも、璃依。
うちの璃依が......ごめんなさい。」
そこまで言うと凜は私たちに
向かって深く頭を下げた。
「顔、上げろよ。凜は悪くない。
むしろお前は結乃の味方だ。」
奏がそう言ったとき、私のポケットで
スマホが勢いよく着信音を鳴らした。
私は2人に小さく頭を下げて
鳴り続けている電話に出る。
「もしもし?」
すると、電話越しに女性みたいに
高い男性の声が聞こえた。
『こちら此代坂総合病院です。
先程、残念なことに......
神影さんが失くなられました。
そちらに神影 奏さんは
いらっしゃいますでしょうか。』
私に電話が掛かってきたのは
恐らく、私が病院の受付に
『神影奏と行動しています。
結乃の容態が変わり次第、
すぐここに電話してください。』
というメモを渡したからだろう。
それにしても。
現実が、受け入れられない。
私の格好をした璃依なのよ。
私がやったわけじゃない。結乃を
屋上に呼び出したのも自殺未遂に
追い込んだのも、璃依。
うちの璃依が......ごめんなさい。」
そこまで言うと凜は私たちに
向かって深く頭を下げた。
「顔、上げろよ。凜は悪くない。
むしろお前は結乃の味方だ。」
奏がそう言ったとき、私のポケットで
スマホが勢いよく着信音を鳴らした。
私は2人に小さく頭を下げて
鳴り続けている電話に出る。
「もしもし?」
すると、電話越しに女性みたいに
高い男性の声が聞こえた。
『こちら此代坂総合病院です。
先程、残念なことに......
神影さんが失くなられました。
そちらに神影 奏さんは
いらっしゃいますでしょうか。』
私に電話が掛かってきたのは
恐らく、私が病院の受付に
『神影奏と行動しています。
結乃の容態が変わり次第、
すぐここに電話してください。』
というメモを渡したからだろう。
それにしても。
現実が、受け入れられない。



