一方的に好きなだけ。
1番に願っているのは結乃の幸せだ。

俺が結乃に告白すれば、優しいアイツは
断ることも出来ずに思い悩んでしまう。

なんとなく空気が気まずくなって
話さなくなることも十分に考えられた。

だからあえてこの想いは自分の中に
そっと秘めておくと誓ったんだ。

これからもずっと傍にいたい。
君のことは、俺が絶対に守るから。

幼馴染み、それ以上の信頼関係。

俺の大好きな、幼馴染み。

このまま逝かせるわけにはいかない。
もう1度、話したい。
笑ったときの笑顔が見たい。

ただ、それだけだ。









地上から遥か離れたところで、
俺は1人微睡む。
追っ手を振りきるために走ったことで
かなりの体力を消費してしまった。

耐えられないほどの睡魔が俺を包み込む。
飛行機の中で出来ることもないし、
今は体力を回復させておく方が後にとって
いいのかもしれない。

俺は静かに目を閉じる。
睡魔はすぐに俺を深い眠りへと誘った。