夢を見た。
それは、私がまだ奏と出会う
少しだけ前の夢。
ぼんやりと頭の中に現れる映像。
「ゆーいーのーちゃんっ!」
映像はだんだん鮮明化されて、私は
それを驚きつつじっと見ていた。
幼稚園のスモックを着て近所の公園の
砂場で遊んでいる小さい頃の私。
そこに1人の女の子が駆け寄ってきた。
「きょうは、なにしてあそぶの?」
その女の子は私の方を見て尋ねる。
私は黙々と砂場の砂を積み上げながら
女の子に向かって答えた。
「おっきなケーキをつくるんだよ。
おかあさんにあげるの!」
そしてにっこりと笑う。
「ゆいのちゃんいいなぁ。きめたっ!
わたしもケーキつくるね!」
並んでケーキを作る女の子と私。
あの女の子は誰だろう。
今の私はその女の子を覚えていない。
でも、あの様子からしてずいぶん
仲が良かったみたいだ。
2人でニコニコと笑いながら砂遊びを
する様子はすごく微笑ましく思える。
「できたよっ!」
私は自分で作った砂のケーキを
キラキラとした目で嬉しそうに
見つめていた。
「うわぁ、すごいねっ!」
女の子も目をキラキラとさせていた。
そんなとき。
「ゆいのちゃん、あぶないっ!」
その女の子がいきなり持っていた
バケツを放り投げて私の方に向かって
走ってきた。
女の子の瞳に映っているのは......
ありえないスピードで
こちらに突っ込んでくる自動車。
私はケーキを作るのに
夢中で気づいてなくて。
女の子は私を突き飛ばした。
「うわぁっ!」
ぎゅっと目を閉じたまま
突き飛ばされて前にすっ飛ぶ私。
そして、私が次に目を開けたとき
そこにあったのは。
血塗れで倒れる女の子だった。
「※※※ちゃぁぁぁぁぁあん!!」
声がよく聞こえない。
私はその場に崩れ落ちるように
座って泣きじゃくっていた。
まもなく鳴り響く救急車のサイレン。
それでもまだ思い出せない。
この映像は、いったいなんなの......?
驚く私を余所に、夢はそこで終わった。
それは、私がまだ奏と出会う
少しだけ前の夢。
ぼんやりと頭の中に現れる映像。
「ゆーいーのーちゃんっ!」
映像はだんだん鮮明化されて、私は
それを驚きつつじっと見ていた。
幼稚園のスモックを着て近所の公園の
砂場で遊んでいる小さい頃の私。
そこに1人の女の子が駆け寄ってきた。
「きょうは、なにしてあそぶの?」
その女の子は私の方を見て尋ねる。
私は黙々と砂場の砂を積み上げながら
女の子に向かって答えた。
「おっきなケーキをつくるんだよ。
おかあさんにあげるの!」
そしてにっこりと笑う。
「ゆいのちゃんいいなぁ。きめたっ!
わたしもケーキつくるね!」
並んでケーキを作る女の子と私。
あの女の子は誰だろう。
今の私はその女の子を覚えていない。
でも、あの様子からしてずいぶん
仲が良かったみたいだ。
2人でニコニコと笑いながら砂遊びを
する様子はすごく微笑ましく思える。
「できたよっ!」
私は自分で作った砂のケーキを
キラキラとした目で嬉しそうに
見つめていた。
「うわぁ、すごいねっ!」
女の子も目をキラキラとさせていた。
そんなとき。
「ゆいのちゃん、あぶないっ!」
その女の子がいきなり持っていた
バケツを放り投げて私の方に向かって
走ってきた。
女の子の瞳に映っているのは......
ありえないスピードで
こちらに突っ込んでくる自動車。
私はケーキを作るのに
夢中で気づいてなくて。
女の子は私を突き飛ばした。
「うわぁっ!」
ぎゅっと目を閉じたまま
突き飛ばされて前にすっ飛ぶ私。
そして、私が次に目を開けたとき
そこにあったのは。
血塗れで倒れる女の子だった。
「※※※ちゃぁぁぁぁぁあん!!」
声がよく聞こえない。
私はその場に崩れ落ちるように
座って泣きじゃくっていた。
まもなく鳴り響く救急車のサイレン。
それでもまだ思い出せない。
この映像は、いったいなんなの......?
驚く私を余所に、夢はそこで終わった。



