数日してから、星谷は同じ場所で灰原志保と顔合わせした。

「どーだった?」と志保。

「大丈夫だよ、オメェーが犯人じゃねー。栗川さんのスマホを隠したのは小枝だぜ」

「あのコなの?」

 2年A組でスマホの紛失が起きた。
 栗川咲と言う女子が持っているスマホが教室で亡くなったのだ。
 体育の授業でグラウンドに行っている間である。
 確かに自分のカバンに入れていたハズなのに紛失していたのだ。

 どこ探しても見つからなかったけれど、次の朝になって同じ階の女子トイレで見つかった。
 たまたまトイレに入った志保が見つけたのだ。
 咲はホッと胸をなで下ろすと志保に礼を言った。

 どうして自分のスマホがトイレに?

 不思議がる咲だけど、モノが見つかったから深くは考えないようにした。