「まさか、自分を消すだなんて。思いもしなかったわ。」




目の前にいるのは、女の人。




とても綺麗な人。




気がついたら、洋館のような部屋にいた。




ここは、どこなんだろう?





私は、一体誰なんだろう。





何も覚えていない。





「私は、レジーナ。あなたのお母様。母親よ。」




「母親・・・・・・。」




「そうね。あなたに名前を付けましょうか。来美 叶夢(くるみ かのん)。それが、あなたの名前よ。」





(名前・・・・・・。)





お母様は、笑顔で微笑みながらこう言った。




「あなたにはね、お仕事をお願いしにきたの。『人間消去サイト』っていうサイトの管理人をしてもらおうと思って。」




(仕事・・・・・・。管理人・・・・・・。)





「お願いできるかしら?」






「はい。お母様。」














これが、誰も知らない私の物語だ。













Fin