片方は、プレーン。もう片方はココアだ。
上にはそれぞれハート型のチョコが乗っている。
不器用な私が焼いたので、綺麗な形にはならなかったけど、少なくとも私が味見したケーキは火が通っていた。
現状お腹が痛くなったりもしていないし、安全なはず。
ユ「えっすごいっ!!これ、マフィン?」
「ちょっと何故か傾いてるけどね」
ユ「ありがとう!いただきます!!」
両手に2つのマフィンを持ち、一口ずつかじった。
行儀が悪いが、これは許してもらいたい。
貴族としてはやはりティータイムの時にシルバーを使って食べるべきなのだろうが、バレンタインは、その場で食べてもらえることほど嬉しいものはない。……と、思う。
ユ「美味しい!俺に合わせてあるじゃん、味付け。甘めだ!」
ユ「あっこっちにはオレンジピールも入ってる!!」
ユ「さくふわって感じだ!!」
ユ「毎日でも食べられるよ!これ!!」
ユ「俺のためにレシピ本出そう?……あっでもそしたら独り占めは出来なくなるのか」
この世にある褒め言葉という褒め言葉を一気に貰った気がする。



